WHY WORLD HERITAGE?
世界遺産に、選ばれた理由。
海と山を生かした神社の景色
厳島神社は、海辺に社殿や回廊を広げ、背後の山と一緒に美しい景色をつくっています。潮が満ちると、建物が水の上に浮かぶように見えます。建物だけを別の場所へ移しても、同じ価値にはなりません。海、山、社殿の位置関係が大切なのです。自然を大切にする信仰と、人がつくった建築がまとまり、長い時間をかけて受けつがれた景観として評価されています。
平安時代の文化が形になった
現在につながる社殿の配置は、12世紀に平清盛の支援を受けて整えられました。ゆるやかにつながる建物や回廊には、平安時代の貴族文化とも関係する建築の特徴があります。その後、災害や修理を経ながら、基本となる配置と姿が受けつがれてきました。一つの時代に完成して終わったのではなく、歴史の中で守り直されてきた神社です。屋根や廊下のつながりから、その工夫を探せます。
島への信仰と、今も続く営み
厳島では、島や山を神聖なものとする信仰が大切にされてきました。海に面した神社の姿も、この土地の自然と信仰の関係を考える手がかりになります。現在も祭りや神事が行われ、人々が祈りをささげています。登録の対象は社殿とその周辺の景観を含む一定の範囲で、宮島のすべてが同じように登録されているわけではありません。案内図で範囲を知ると、建物と自然を一体で守る意味が見えてきます。
登録理由の出典:UNESCOの登録説明・評価基準 ↗
COMPARE TO UNDERSTAND
似た場所と比べると?
日光の社寺と、見どころはどう違う?
日光の社寺では、細かな彫刻や装飾、建築と信仰の歴史に注目できます。厳島神社では、海に広がる社殿と背後の山がつくる景色を、少し離れた位置から見ることが大切です。どちらも自然と建築が関係していますが、その関係の表れ方が違います。装飾の多さや建物の数で優劣を決めるのではなく、海と山を生かした独特の配置が、信仰と歴史をどのように伝えているかを見てみましょう。
公式の登録価値をもとに、特徴の違いを学習用に整理しています。現地で、ここを見てみよう。
1潮が高いときと低いときの写真を比べ、海と建物の見え方の変化を探しましょう。
2回廊を歩き、社殿・海・山がどの方向に見えるかを確かめましょう。





